20.秋月Ⅱ型大戦末期の姿発見!

ここで秋月型について整理します。

◎改ⅠA型 (253連装機銃4基搭載…第1次生産型)
  昭和16年竣工
  秋月    照月    冬月 (以上舞鶴)・・・・・・・・・第60対空駆逐隊
  春月    宵月    夏月 (以上浦賀)・・・・・・・・・第61  〃
  望月    如月    弥生 (以上藤永田)・・・・・・・第62  〃

◎改ⅠB型(65口径連装高角砲中部搭載型…第2次生産型)
  
昭和17年竣工
  満月    涼月    若月 (以上浦賀)・・・・・・・・・第63対空駆逐隊
  清月    花月    大月 (以上藤永田)・・・・・・・第64 〃

◎改Ⅱ型(65口径連装高角砲後部3基型・・・第3次生産)
  昭和17年竣工
  山月    初夏    高月       ・・・・・・・・・・・第65対空駆逐隊
  早春    弥生Ⅱ     葉月       ・・・・・・・・・・・第66  〃
  文月    初月    霜月 (以上浦賀) ・・・・・・・・第67  〃
  里月    早月    夕月Ⅱ      ・・・・・・・・・・・第68対空駆逐隊
  三日月  水無月   神無月(以上藤永田)・・・・・・・第69  〃

◎改ⅠC型  (竣工時より戊式40㎜機関砲装備型)
  昭和18年竣工
  初秋    八重雲   皐月       ・・・・・・・・・・・・第70対空駆逐隊
  吉月    卯月Ⅱ   睦月Ⅱ(本艦のみ改Ⅱ型)・・・第71  〃
  松月    白月     長月Ⅱ(以上浦賀) ・・・・・・・・第72  〃
  暁(あかつき)菊月Ⅱ  新月(以上浦賀) ・・・・・・・・・・第73  〃
  東雲Ⅱ   綾波Ⅱ   高波Ⅱ(以上石川島) ・・・・・・第74  〃
  朝潮Ⅱ   荒潮Ⅱ   早潮Ⅱ      ・・・・・・・・・・・第75  〃
  白雪Ⅱ   夕立Ⅱ   吹雪Ⅱ       ・・・・・・・・・・第76  〃
  十五夜   十六夜(いざよい)天月(以上藤永田)・・・第77 〃

 ※数字Ⅱは戦沈艦の2代目を著す。          以上合計54隻

 やっと整理が終わりました。整理している間に昨晩の”月”を見て十五夜と十六夜(いざよい)と天月(あまつき)という名前を忘れていたので3隻増えました。ついでに防空駆逐戦隊も創設しました。しかしこれは、時期によってあるいは戦況に応じて変わるものですから、あくまで完成順に戦隊番号を付与しただけです。

今回は秋月型65口径10㎝連装5基(改Ⅱ)型に対潜噴進砲と戊式40㎜機関砲搭載してみました。しかし、高角砲4基搭載艦の方がスペースに余裕があり、増設にあたってもこの艦(改Ⅱ型)はゆとりがないので大変でした。25㎜3連装でも直径4.2mの円を必要とするのです。やはり、発射管を撤去して機銃を増設する艦が一番自然ですね。基本設計までいじると後が大変ということがよくわかりました。駆逐艦でこんなに大変なのですから空母の場合は本当に大変だったと思います。ましてやディーゼル機関をタービンに換えることまでしたのですから小型空母の改装も相当無駄な時間を費やしたことになります。

世界の艦船:(第2次大戦の日本軍艦)の春月(実史・昭和20年1月竣工)の写真を見ると前後のマストが改造されて22、13レーダーが搭載されるとともに艦橋後部にそれに伴う施設が増設されています。これを基に改Ⅱ型の大戦末期の状態を考察してみました。同様の改造は改Ⅰ型ABC各型でも行われました。前回発表した秋月もそのようになると考えて下さい。

基準排水量2750㌧ 全長134.2m 幅11.6m 吃水4.3m 主機タービン52,000馬力 
速力33㌩ 18㌩で8,000浬 燃料搭載量1,000㌧
65口径10㎝連装高角砲5基 40㎜連装機関砲4基 25㎜3連装機銃4基 同単装砲数基 
15㎝9連装対潜噴進砲4基 爆雷投射機1基 
爆雷投下台6基 乗員250名