1.大和級
「大和」呉 S16.12(1941)
「武蔵」三菱長崎 S17.5 (1942)
「信濃」横須賀 S19.?(1944)
「紀伊?111艦」呉
このページを創るにあたって仮想戦記物の主役は、やはり「戦艦大和」であることを確認しました。何といっても千両役者であり、「大和」がいない架空戦記物など全くつまらない。しかし、勝つための戦略と予算を考えるとこの両艦の建造を諦め、空母に廻せばと考えるのは筆者だけではないはずです。が、「戦艦大和」がいない帝国海軍など考えられないですからこの戦艦はどうしても建造しなくてはなりません。対米6割の戦力維持のためにも・・・。
昭和天皇回顧録の中で天皇が上奏された「大和」「信濃」の候補の中から「大和」を艦名に選んだという記事を読みましたがやはり「大和」がいい、「大和」が一番だと思う。
架空小説の中では本艦にミサイルを搭載してみたり、羅門裕人氏の“異帝国太平洋戦争”では前部艦橋にレーダーアンテナを多数林立させた時期もありましたが、「大和」はやはり改造後の最後の艦型が一番だと思います。出来れば「武蔵」もきちんと高角砲を装備して欲しかった。また「武蔵」が改造完成するのであれば98式65口径10㎝連装高角砲がベストであると思います。
いつも疑問を持つのですが、米海軍がサウスダコタやノースカロライナまで機動部隊に随伴し防空艦として護衛についているのに「大和」や「武蔵」がその任にあたらないのは全く不思議な感じです。どちらも最高速力は27㌩です。
空母と同一行動がとれないと聞くけど、艦隊の航海速度は20㌩前後だし、搭載機の発艦時しか空母も最高速力は出さない。また、その時は風上に向かって本隊から離れ、護衛の駆逐艦だけを連れていく。これが普通の機動部隊の行動であるのに旧式の金剛級の高速戦艦だけが機動部隊の随伴艦になっていることがどうしても合点がいかないのです。もっとも「大和」や 「武蔵」が機動部隊と同一行動をとれるとしたらレイテ沖海戦で「瑞鶴」に付いていく時しかチャンスがなかったからしょうがないですが…。しかし、両艦が積極的に機動部隊と行動し、出来るならボフォースの40㎜4連装を装備して積極的に空母を防御し、また違った形でのVT信管系の弾丸なども採用しその任にあたっているシーンを見てみたいところです。
また「大和」と三式弾についてですが、戦記物で上手な使い方だなと思ったものがあります。それは敵と遭遇した時にまず三式弾を装填し、敵艦の上空で爆発させレーダーその他の機器及び防御壁のない機関砲を無力化するという使い方です。実際にできるかどうかは疑問ですが海戦の時、初めは両艦が三式弾を使いその後通常弾を使うというのは優れた使い方だと思います。
「大和」については運用面での不満こそあれ、艦自体には何の不足もありません。日本の象徴であり根源であると信じます。ただし、4番艦も5番艦も完成してほしかった。それが「尾張」、「紀伊」、「駿河」等であってほしいものです。ただし、計画だけにしろ50㎝砲搭載艦は全く必要のない艦でこんな艦を計画基本設計している時間があったら他のことに時間を割いて欲しかったものです。